日頃先生に聞きたくても聞けないような質問ありますよね。忙しい診察中にゆっくり説明することはなかなか難しいですが、ここでは皆さんから頂いた質問にざっくばらんにお答えいたします。院長が日頃どのような考えで病気を診断し、お薬を決定しているのか、その根拠や考えを皆様にご理解いただく上で参考になると思っております。あっ、こういう意図が裏にあったんだと気づいていただけたら大変うれしいです。
新型コロナワクチン接種について
いよいよ日本でも新型コロナワクチンの接種が開始されようとしています。
新型コロナ感染症(COVID-19)の予防として最新技術が使われた画期的な方法である一方で、日本で初めて使われるワクチンですので接種して大丈夫なのかどうかという不安は誰にもあります。
大切なことは私たち一人一人が正確な情報を手に入れたうえで接種するのかしないのかを自らがしっかりと考えてみることです。私どもも相談に乗る所存ですが、より信頼できる情報を提供するうえでも今回皆さんが接種を判断するうえでの信頼できる有益なサイトをご紹介いたします。
まだ接種までには時間があります。下記のサイトの内容をよく読んだうえで周囲の意見に振り回されずしっかり考えてみてください。
ここをクリック↓↓
今、国が準備を進めているワクチンですが、早ければ2月末から医療従事者より接種が開始されるといわれています。
そこで気になるのが、自分が新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種を受けるのかどうかです。
今回接種が予定されているワクチンはmRNAワクチンといわれるものでこれまで使われたことのないタイプのワクチンになります。世界中で接種が開始されておりますが、100%安全というのものではなく、少なからず副作用が生じているともいわれています。
日本ではまだこのワクチン接種を受けた人はおらず、受けた人の感想を知りたいというのが皆さんの本音でしょう。
しかし、詳しい情報がない今、ワクチン接種をうけるのか、うけないのかどのように決めればいいのでしょうか?
■そもそもワクチンの有効性って何?
今回接種が予定されているワクチンでは、有効率 90%以上という優れた成績が報告されています。インフルエンザワクチンの65 歳未満の成人での有効率が 52.9%と報告されていることを考えると、予想以上の結果です。
ここでワクチンの有効率 90%というのは「90%の人には有効で、10%の人には効かない」 もしくは「接種した人の 90%はかからないが、10%の人はかかる」という意味ではありません。
ワクチン接種を受けた人と受けなかった人の発症率を比較して、「受けなかった人のコロナ発症率よりも受けた人のコロナ発症率90%少なかった」という意味です。発症リスクが、0.1 倍つまり 10 分の 1 になるとも言えます。(日本感染症学会「COVID-19ワクチンに関する提言」より一部を抜粋して改変)
●何がなんでもコロナにかかりたくないという人
このような人は受けたらいいと思います。もちろん接種後はインフルエンザの予防接種とちがって十分な観察(体調が変わらないか様子をみる)が必要で、アレルギー反応が出た場合は病院に救急搬送されるということもあり得ます。重症化しやすいとされている65歳以上の高齢者、基礎疾患を持つ方もこれにあたると思います。これらの方は受けざるをえないのですから、接種当日まで体調を整えて、接種後に気分不良が出たときに連絡できる電話番号をメモしておいてください。すぐに医療機関にかかることができるよう準備をしておくことが大切です。
●受けるかどうか決めかねている人
自分のおかれている状況で考えるべきです。
毎日仕事で不特定多数の人と接触する営業職といった職業の方は接種を受ける方がいいでしょう。どこでコロナウイルスをもらって職場や家庭に持ち込んでしまうかわかりません。
反対に、人と接触する機会を自分で十分コントロールできる、もしくは手洗いやうがいなどいつでもこまめにできる環境にいるという人は急いで接種する必要はありません。周囲で接種を受けた人の感想や、ネットニュースなど、ワクチン接種が始まってでてくる新たな情報に注意して、自分が納得できる時点で接種を受けたらいいと思います。また、若者については、今回の新型コロナウイルスでは自分が重症化することは少ないですが、他人や家族にうつしてしまう危険性が常にあるので、学校でたくさんの友達と集まる、繁華街に行くことが多いという人は接種を受けるべきでしょう。
要するに、接種が開始されたらしばらくして周囲でもワクチン接種を受けたという人が現れてきます。その人たちの意見をきいて最終自分で接種する時期を決めればいいと思います。おそらく接種には期間があると思いますので、後半の終わりの方で最終決定をしてはどうでしょうか。
●副作用がでるのは絶対嫌だという人
ウイルス感染症を乗り切るのはワクチン接種が一番といわれていますが、絶対に副作用がでない条件で受けることはできません。したがってとにかく副作用が出るのは嫌だという人は受けなければいいと思います。ワクチンを受けなかったとしても、これまでのように帰宅時には手洗い、うがいを必ずしてマスクをする、密をさけるという行動で感染はある程度抑えられるのですから、これらを徹底すべきです。インフルエンザワクチンも全国民が毎年受けているわけではありません。ちゃんと感染防御をして体調をととのえておけばかからずにすむのです。
新型コロナウイルス感染症にはいくつかの検査がありますが、そのうちの抗体検査についてわかりやすく説明します。最近はこの抗体検査を自費(健康保険がきかない、全額自己負担)でやりますという医院が出てきました。
抗体検査というのはコロナウイルスが体内に入った場合に体が反応した跡をみています。
コロナウイルスが体に入ると免疫が働きウイルスを排除しようとします。この時感染して早期に現れ、期間をおいて消えていくのがIgM抗体といわれるものです。そして遅れて現れるが長い期間体の中に残っているのがIgGというものになります。現在出回っている検査キットではこの二つを測定しています。IgMが陽性であれば少し前にコロナウイルスに感染したことがわかりますが、現時点で感染しているとは言えません。またIgGが陽性であれば過去に感染したことは言えます。現在市販されている抗体検査キットでは最近感染したか(IgM陽性)、ずいぶん前に感染した(IgG)かということで、悪者であるウイルスの足跡を血液で調べることができるのです。したがってこの結果だけでは現在あなたが感染しているかどうかははっきり言えません。最近か昔に感染したかどうかだけしかわからないのです。この検査はあるきまった地域のたくさんの人を対象に行うことで、これまでその地域でコロナウイルスにどれだけ広がって、その地域の人に感染していたかということがわかるので疫学調査に使われます。しかし、このIgMやIgGが陽性であったからといって、「あなたはコロナウイルスに再度感染する心配はありません」とは言い切れないのです。また使っている抗体検査キットの良し悪しによって結果が異なることもあります。まだ現時点では抗体にウイルスをやっつける力があるかどうか、またこの抗体が一生増えたままなのかどうかもよくわかっていません。抗体検査は高い検査ですが、これを調べておけば安心というものではないことを覚えておいてください。ちなみに当院ではこの検査は行っていません。理由はほとんどの人がまず陰性であり、料金も高いからです。
①PCR検査:
ウイルスの遺伝子量を測定する。検出感度は高いが、検査時間がかかる。鼻から検体を取るので痛い。が、最近唾液からの検査が可能となり、痛みもなく感染リスクが少なくて行える。保険適応。
②抗原検査:
ウイルスに特徴的な抗原となるタンパク質を調べる(インフルエンザ感染症の検査もこの原理を利用しています)。PCR検査に比べて精度が劣る。陽性のときは診断は確定されるが、陽性患者でも陰性とでてしまうことあり(だから追加検査が必要)。検査時間は約30分と短く簡便に行える。鼻から検体を取るので痛い。
③抗体検査:
血液から調べるので採血検査で済む(安全に検査できる)。ウイルスの感染歴、つまり血液中の免疫反応(抗体)の有無を調べる。最近感染した(IgM)か、過去に感染した(IgG)かがわかる。しかし陽性であっても必ずしも感染を防げる保証にはならない。抗体がどれだけ予防的に働くかどうか、またいつまで持続するか(一生つづくかどうか)についてはよくわかっていない。感染の既往の疫学調査を行う場合に施行される。つまり大人数の人に施行すれば、その地域でコロナ感染がどれだけ広がっていたかという疫学情報を知ることができます。
最後に、、、
現在、③の抗体検査が全額自己負担で行えるようになりましたが、やみくもに検査をうけるのではなく検査が何を意味しているのか十分な説明を先生から受けるようにしてください。いたづらに検査をうけて間違った解釈をしていることが一番よくありません。
ある時から突然耳鳴りがするということがあります。
耳鳴りはいろいろな原因で起こる症状で、年齢によるものもあれば、実は難聴が起こって耳鳴りとして感じていることもあります。治療の側としては特にこの急に起こしている難聴がないかどうかを聴力検査で見つけ出し、すぐに治療を始めたいと考えています。理由は治療により難聴や耳鳴りが治る可能性が高いからです。そのほか耳鳴りの原因には聞こえの神経に腫瘍ができて耳鳴りとなっているケースもまれにあります。しかし多くの場合、とくに高齢者の方の耳鳴りは年齢によるもので心配のないことが多いです。以上のことをしっかり見分けるためにも突然起こった耳鳴りはまずは耳鼻科を受診してください。
アレルギー性鼻炎に効く点鼻薬がドラッグストアなどで販売されいます。
いつも頻回にこの点鼻薬をさすことで鼻炎を乗り切っている人はいませんか?
実はこの市販点鼻薬、確かに鼻にさした時には一時的に鼻づまりが取れるうえに
メンソールの効果ですっとしますが、使い過ぎることによって余計に鼻閉を悪化させていることがあります。症状としてはしょっちゅう点鼻薬を鼻にさしていないとどうも鼻がつまってくる、、、といったものです。心当たりはありませんか?
鼻粘膜収縮作用をもつ点鼻薬は鼻づまりに対してすぐに効果がみられますが、使いすぎるとリバウンドにより使用していないときによけいに鼻の粘膜が腫れてしまい鼻閉が強く出てしまいます。鼻づまりをとるために点鼻薬をつかっていたら、よけい鼻がつまるようになってしまうのです。耳鼻科に来ていただければ、飲み薬で鼻閉がとれるものを処方いたしますし、点鼻薬でも鼻閉がでにくくする使い方を紹介いたしますので是非受診してください。
コロナウイルスの影響でマスクは手にはいらなくなっています。こんな状況で花粉症を持つ人はとても心配されてることでしょう。花粉症はなんとなく鼻のあたりがすっきりしない、顔がむしゃくしゃする、夜中いきなり鼻がつまる、朝のどが痛いといった症状で始まります。特に花粉の飛散量が増えた翌日以降にはこのような症状が顕著になります。
これらの症状の中で特に辛いのは夜中急に鼻がつまり出して眠れなくなることです。
一睡もできず翌日ぼーっとしてしまうことになります。市販薬として売られている花粉症の薬は主に鼻水やくしゃみは止まるものの鼻づまりが取れるものはほとんどありません。強いて挙げるとすれば点鼻薬か小青竜湯(しょうせいりゅうとう)とよばれる漢方薬になります。しかし強い鼻づまりがある場合には是非耳鼻科を受診してください。市販薬にはないお薬でほとんどの鼻づまりを治すことができます。
もしインフルエンザにかかっていた場合、家族内に伝染してしまったり、学校で友達にうつしてしまう危険性を考えれば、できるだけ早い段階でインフルエンザにかかっていることを突き止めなければなりません。ですから、体の異変に気付いてからどれだけ早くても受診して迅速検査(綿棒で鼻水をとってその場で結果がわかる検査)を受ける必要があります。熱が出てからまだ早すぎるから診断はつかないということはありません。我々医者は迅速検査の結果だけでインフルエンザにかかっていると診断するわけではありません。現在の状態、症状が出てからの経過、周囲でのインフルエンザ発症状況を踏まえて総合的に判断してインフルエンザと診断しているのです。症状が現れて早い時点で治療を開始できればかかった本人もすぐに楽になるばかりか、周りの人に次々感染していくリスクも減るのです。子供だけでなく看病するお父さんやお母さんまでもインフルエンザにかかってしまったら大変ですよね。また最近の迅速診断キットは性能も向上して、発症後早い時間で陽性が出るものが出てきました。医院に連絡して、ろくに診察もせず発症から時間が早すぎるということで迅速検査もしてもらえなかった時はあっさりあきらめて他の医院を受診しましょう。
妊娠中に耳鼻科の病気がひどくなり治療を希望されるケースが時々
よくあるのが喉が痛くなって食事もできない扁桃炎と風邪を引いた
このような病気で受診しても病院によっては、
耳が聞こえづらくなってきて、そろそろ補聴器を作ってみたいという相談を受けます。
納得のいく補聴器の購入のし方についてお話しします。
まず耳鼻科に診察にきたうえで耳の状態をチェックし、聞こえの検査を行います。ご年配の方で聞こえづらくなっていても鼓膜の奥に水がたまっていて、麻酔をしたうえで鼓膜を切開し、水を抜くだけで聞こえがすぐによくなる人もあります(滲出性中耳炎)。
また加齢変化として聞こえの神経が弱ってきて聞こえにくくなっている方には補聴器の試してもらうことになります。
補聴器は眼鏡店などで合わせて販売しているお店もありますが、いきなり高額の補聴器の購入を勧めてくるお店はよくありません。自分の聞こえの程度に応じて何度も補聴器の調整をしてもらい、納得のいったところで購入するのが正しい購入方法です。高額の補聴器を買ったのに全然使っていない、思ったようによく聞こえないというのは、この補聴器の調整期間が不十分だったからです。そして補聴器を十分試すことなく、購入を強引に進めてくるお店は好ましくありません。ご相談いただければ、十分な試聴期間をもって販売してくれる業者を紹介いたします。
お子さんで一年中鼻水をたらしている、鼻づまりでしゃきっとしないというとき、アレルギー検査を行うとダニアレルギーを持っているという場合があります。これは家の掃除ができていなくてダニでいっぱいということではありません。家の中には掃除が行き届いていてもダニがゼロというわけではありません。ダニアレルギーのお子さんは健康なお子さんの場合反応しないような少数のダニに対しても敏感に反応して鼻水や鼻づまりが出てしまうという状態になっています。そういえばうちの子ずっと鼻水をたらしているというお母さんは一度アレルギー検査を受けてみてはどうでしょうか?採血が苦手というお子さんでも指先から血を採る、痛みのない方法で行えるアレルギー検査があります。
ダニにアレルギーのある方についてこれまでは抗アレルギー薬とよばれるお薬を服用し、鼻水や鼻づまり、くしゃみをおさえるようにしていました。これは症状を抑える対症療法というもので根本的にアレルギーを治しているわけではなく、ダニにより刺激をうけて出てきた鼻症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)を薬によって抑え込んでいるという治療方法でした。したがって薬を飲むのをやめると鼻症状が再び現れてきます。
ところが近年ダニ舌下免疫療法とよばれる治療法が行われるようになってきました。これは少量のダニ成分を含んだお薬を毎日服用していくことで体を慣らし、ダニに反応しない体質に変えていくという治療法です。つまりダニの刺激で出てくる症状を抑え込むのではなく、ダニの刺激を受けても反応しない体質に変えていくという根本治療です。治療は小児科から開始でき、当院では小学生の方で、血液検査などによりダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎であることを確認したお子さんを治療の対象にしています。口の中で溶ける薬を1日1回毎日服用しますが、明確な効果が現われるのに2,3年かかるとも言われています。お悩みの方は一度診察時にご相談ください。
花粉症のシーズンに入ってご来院された場合、自分に最も合った花粉症の薬を決定するうえで教えていただきたいことがあります。
以上の内容について教えていただければ、医者は眠気などの副作用が出ない範囲で、今の症状に最もよく効く薬を処方いたします。鼻水がとまっていても、鼻づまりだけがひどくなってきた、夜鼻づまりでねむれなくなったなど、一部の症状の増悪でもお薬を追加・変更することによって細やかにしかも完全に症状をとることができます。薬には鼻水によく効く薬、鼻づまりによく効く薬、肌のかゆみによく効く薬があるのです。また目薬についても、コンタクトレンズを装用していても使用できる点眼薬を処方いたします。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりで一年中悩まされている方、頻回にこれらの症状が現われる方には採血検査をすすめています。採血検査を行うことで自分はどのようなものに反応してどの程度アレルギー症状が出るのかが判明します。そしてこれらの情報から日常生活上どのようなことに注意し、何を心がけておけばよいのかを説明いたします。一例を挙げますと、一年中鼻水が出るお子さん(5歳)が採血検査(指先から痛みなしで採血する検査)をしたところ、強いダニアレルギーがあると判明しました。お母さんはその後、寝室の掃除機がけを以前以上に徹底し、空気清浄器をおき、布団に何度もレイコップをかけたところ、お子さんの鼻症状はピタリと治まりました。このように採血検査の結果を知ることで、生活の中で心がけることがはっきりし、アレルギーの症状を軽くできる手掛かりがつかめるのです。また食物アレルギーがある場合にはどのような食べ物を食べてはいけないか、注意しておかないといけない食材も判明します。
診察の時には必ず今飲んでいるお薬をチェックします。つまりお薬手帳を提出していただきます。服用しているお薬には大きく分けて二つの種類があり、高血圧やコレステロール値が高いなどの持病があるため日頃からずっと飲んでいる薬、そして風邪などひいて当院に来る前、他院を受診したときに処方された一時的に飲む薬です。前者の薬は日ごろからどんな薬を服用しているかで今回処方するお薬が相互作用をおこさないようにチェックするうえで大切です。ところが意外と軽視されているのが後者のお 薬なのです。「こちらの医院に来る前にも別の医院に通ったのですが、その病院の薬が効かなくて、、、」といわれた場合、先に飲んだ薬が無効だったという情報こそ、診断を進めていくうえで非常に重要なのです。さらに、前回のお薬内容がわからなければ、今回また同じ薬を処方してしまう危険性もありうるのです。前の医院で飲んだ薬なんてもう飲んじゃったんだから関係ないって思われるでしょうが、前に飲んでいた薬からより正確な診断をつけることができます。また服用する薬が増えすぎてきたために「手が震える」、「トイレが近い」などの症状が現われていることもあります。服用したお薬の内容を診察医に伝えられるようお薬手帳を必ず持ってきてください。ない場合は薬が入っていたシートでもかまいません。
小さなできものができただけでいきなりCTを撮影したりしたらとんでもない検査費用を払うことになりますよね。またちょっとした風邪で大病院を受診したら、診察だけで半日にかかるばかりか、病院が多くの患者さんでパンクしてしまいます。ですからどんな病気でもまずは開業医(医院)を受診して、ちょっとした処置やお薬の処方で十分治療できるものなのかどうか、また大きな病気が隠れている可能性があるから精密検査をするのに病院に紹介する必要があるものなのかどうか、開業医の先生の目で判断してもらいます。時には別の専門の科の医院に紹介されることもあります。つまり病気に詳しいお医者さんがまず話を聞いて病変を診察し診断が簡単につくのか、大きな病院で精密検査を受け手術をしないと治らない重病なのかどうかを判断するのです。
このように医療は原則まず簡単な検査から始めて診断がつかない場合に段階を経て大きな精密検査を行っていくことになるのです。まずは町医者である開業医が診察して医院で対処できるものかどうかを判断して必要があれば紹介状を書くシステムになっているのです。病院は重病の人、医者から精密検査が必要といわれた人が受診するところなのです。
皆さんの地域にはいろいろな科の医院があると思います。内科、皮膚科、小児科、整形外科。耳鼻科で診察していても通院している中で、高血圧が見つかったり糖尿が見つかったり他の科の病気が見つかったりすることがあります。また耳鼻科でみるより明らかに、皮膚科や、小児科など他の科の専門の先生に診てもらう方が専門的にきちんと治療していただけるような病気に遭遇することもあります。そんなとき、他の科の先生に患者さんを紹介してみてもらうことになります。患者さんには紹介状を持って別の医院に行ってもらうのですが、「顔のみえる紹介」というのは医師かよく知っている他科の先生(たとえば内科や皮膚科の先生)に紹介するということをさします。日頃から親しくしている先生なので、私からの紹介であればきっちり慎重に診てくれるということになります。医者も人間です。全く知らない先生から患者を紹介されるのと、親しくしている先生から患者を紹介されるのでは紹介をうけたときの気持ちの持ちようが異なるのです。紹介してくれた先生の顔をつぶさないためにも、何が何でもきっちり治療させていただきますという心理が働くのです。そのような場面で、紹介先の先生にてきとうに診察されたなんてことは絶対おこりません。結果的には治療においてその患者さんに最大の恩恵が得られるということになります。
診察をして体の異常を調べるために血液検査を行うことがありますが、採血した当日に検査結果がわかる場合と後日再来院したときに結果を知る場合とではどうちがうのでしょうか。耳鼻科では、のどが痛くて仕方のないとき、食事もできないようなひどい痛みの場合、その場で結果がわかる採血検査を行います。
これはその場で結果を知ることで、体の中でどれほど強い炎症が起こっているのかを知り、病気の重さ(重症度)と治療にどれだけ時間がかかりそうか説明することができるのです。今の病気がウイルスによるものか、細菌によるものかが判明し処方するお薬ががらっと変わることもあります。さらには、今大変なことが起こっているのですぐに大きな病院で精密検査をする必要があるといったことが判明して、大事になることもあります。でもこの検査では特殊な検査項目は調べることはできません。大まかな目安がその場ですぐわかるということです。救急病院に運ばれた際に行う採血検査もこれにあたります。
検査結果が数日あとにわかるという採血検査は、急な処置や急なお薬変更のいらないようなときに行う検査です。最近の血糖値はどうなっているか?コレステロールの値がだんだん上昇していないかなどです。数日あとに結果がわかってもその時点でお薬を変更して問題ないといったものです。
耳鼻科ではのどが痛い、顔が痛いといったさしせまった病気でこられるケースが多いのでその場ですぐに結果がわかる採血検査をすることが多いのです。
市販品で鼻水吸引器はいくつかあります。「ドラッグストアーで購入した鼻水吸い器でうまく鼻水が吸えない」
「せっかく買ったのに鼻水がぜんぜん吸えない」というお声を耳にします。市販の鼻水吸引器をよく見るとどれも先が太くなっていて赤ちゃんの鼻の奥には入りにくい形をしています。つまり使っていて事故がおこらないよう安全を最優先してつくられています。メーカーの責任問題にならないよう当然のことです。具体的には万が一先が細くて、鼻の中に差し込んで鼻粘膜を傷つけてしまった場合、鼻血が出る危険性があり器具が鼻の中に入らないように先が太くなっています。いわば安全を重視しているのでこのような形にしています。ところが鼻奥に器具が入りにくいのですから、奥に溜まっている鼻水が吸い出せないのは当然です。
ところで当院でオススメして販売している鼻汁吸引器は写真のように先が細くなっていますが、鼻の奥に十分差し込めば溜まっている鼻水が吸い出せます。もちろん購入していただく場合には、どのように差し込めばいいか、どれくらい差し込んでいいか、鼻血が出たときは大丈夫かなど、安全に鼻水を吸い出す方法について模型を使って説明いたします。どうぞご相談に来てください。
クリックすると
詳細が見れます→
アレルギー
(花粉症)
中耳炎
副鼻腔炎
(ちくのう症)
咽頭炎・扁桃炎
(のどの痛み)
風邪
小児感染症
インフルエンザ
感染症・予防接種
がん検診
顔面神経麻痺
いびき
睡眠時無呼吸症候群
めまい・難聴
耳鳴り
〒590-0111 大阪府堺市南区三原台4-1-6三原台医療センター内